レジリエンスって何? 逆境を乗り越える力!
- 2018年07月25日
これは人の「精神的な回復力」や「再起力」を意味する用語で、今年度のストレスチェックを終えられた方は、ご自身の結果を見ながら、仕事のストレスやプレッシャーについて、レジリエンスの視点で考えてみても良いのかもしれません。
レジリエンスという言葉を皆さんは聞いたことがあるでしょうか?元々は、ストレスと同じように、元々は物理学の用語でした。ストレスは、「ある物体が、外から加えられその物体に生じる〈ひずみ〉」を意味しているのに対し、レジリエンスは「そのひずみを元に戻そうと跳ね返す力」として使用されていました。レジリエンスを心理学的な観点でみてみると、アメリカ心理学会の定義では、「逆境、トラウマ、悲劇、脅威、極度のストレス(家族や健康問題、職場や経済的な問題)に直面する中で適応するプロセス」とされています。また、心理学者のヴィラントによると、レジリエントな人のことを、「曲げられ、形が変わったとしても折れてしまうことはなく元の形に戻り、さらに成長していく若い小枝のようなしなやかさを持っている人」だと述べています。
2013年のダボス会議では、「レジリエント・ダイナミズム」テーマとしてレジリエンスが検討されました。ここでいうレジリエント・ダイナミズムとは、喫緊の課題だけでなく長期的な問題も同時に取り組むことを意味しています。また、その報告書の中では、リーダーたる人は、意思決定のプロセス、個人のレジリエンスを高める方法、正しい選択をして、失敗から立ち直る力についてじっくり考えるべきだと指摘しています。
では、このレジリエンスを高めるためにはどうすればいいのでしょうか?レジリエンスコンサルティングの久世氏は、レジリエンスを鍛えるためには3つの段階があると述べています。
<ステップ1:底打ち> 人は失敗をするとストレスを感じ、ネガティブな気持ちへ陥ります。ネガティブな気持ちを抱えたままでいると次の段階へ進めないため、この悪循環を断ち切ります。その際、役に立たない思い込みを手なずけます。
<ステップ2:立ち直り> 底打ちを経て、今度は「立ち直り」のステップへ進みます。「やればできる」という自己効力感を身につけることや、「自分の強み」を活用すること、家族やパートナー、友人などのソーシャルサポートをもつことも大切です。また、感謝の気持ちも伝えていくことも役立ちます。
<ステップ3:教訓化> 困難を乗り越え、元の状態へ回復したとき、過去の逆境体験を振り返り、次に繋がる内省の段階に入ります。そこで経験した「意味」を考えることで、次のチャレンジに活かすことができ、強くたくましく、そして賢く成長することができます。
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